鑑賞情報

2019年2月3日

TOHOシネマズ小田原スクリーン6

F12

 

本当はそこまで優先順位の高いタイトルではなかったのですが、翌週から大作と話題作が目白押しであっという間に鑑賞しづらい時間に追いやられることが目に見えていたので早めに観ておくことにしました。

 

それでは感想です。

実話系……なのか?

最近お得意の実話をベースにした話。

ただ、あくまでも【こんなことがあったんだろうなぁ】という想像の域を出ていないところがポイントです。

 

本来であれば実際に関係者に取材を入れて……というのがドキュメント系のセオリーなのですが、あくまで【物語】としての形式を重要視したのか史実とは言えないようなふんわりした内容になってしまいました。

 

物語性を重視した実話系の作品として昨年鑑賞した【デトロイト】を思い出したのですが、あちらが物語性を押し出しつつも細部の描写やイベントへの視点の当て方などでリアリティを持たせているのに対し、今作は肝心な部分……というか観客が知りたい部分に焦点が集まらないぼやけた作品という印象があります。

 

女性蔑視

結局、フロントランナー(最有力候補)として躍り出たゲイリー・ハートはスキャンダルが元となってどんどん自身の立場を落としていくのですが、劇中では実際にスキャンダルがあったのか無かったのかについては明確に語られていません。

 

これはゲイリー・ハート自身が【そんなどうでもいいことの言い訳をするヒマがあるのだったら自身の政策について語る】という【一見すると政治家として正しい発言に見えて隠せない女性蔑視と説明責任についての放棄】の証明なんですよね。

 

たぶん彼が大統領に選ばれたとしても後々問題を起こすことになると思いますね。

 

今、この話を世に出す意味

 

これが一番疑問に思うこと。

もしかしたら現在、絶賛黒歴史製造中の現職大統領とその疑惑の残る選挙活動について間接的に語りたいものがあるのかなぁ?なんて考えてしまいます。

 

総評

55/100点。残念ながら共感は出来ないお話でした。なんというか作品の主題選びから失敗したのかもしれません。

まぁ日本人には縁のない話ですからね。アメリカ本国ではこの話に需要があるのかなぁ?