鑑賞情報
2019年1月6日 12:30〜14:05
あつぎのえいがかんkiki スクリーン2
3列目右から4番(席番号がないので)
チューリップ・フィーバーに続いてア・ゴースト・ストーリーを鑑賞しました。
この作品、【アカデミー主演男優賞を受賞したケイシー・アフレックにシーツを被せたまま演技させる】という一見ギャラの無駄のように見えて実際に無駄なことをしているということで、以前から注目していたのですが、あつぎのえいがかんkikiでの上映が決まり、無事鑑賞することができました。
それでは感想です。
考えさせられたりはしないけど心に残る
この映画のレビューは肯定的な意見を多く見かけるのですが、なんというか【絶賛しない奴は映画ファンじゃない!】という無言の圧力をかけられているような気がするのです。
以前、シェイプ・オブ・ウォーター7の感想を書いた時にも用いたのですが【意識高い系】作品の香りがプンプンしてくるんですよね。
自分にとって、この作品を観たことによって深く考えさせられるようなことは特に無いです。
……ただし、充分に間の取られた静かなシーンを長々と見せられても眠ること無く最後まで集中して作品世界に向き合えたので、色々なシーンはしっかりと心に残りました。
こんな(失礼)退屈な映画のくせに寝ないで最後まで鑑賞できる時点で、この作品に秘められている言語化できないクオリティを感じられます。
先の読める展開
それだけに途中の露骨に先の読める展開は気になりました。
レビューとか関係なしにこの作品を楽しみにしていたような観客なら、Cがゴーストになった時点で、まだ存命だった頃のMと一緒にベッドに入っている際に聞いたラップ音のシーンを思い返して【この音って死んでゴーストになったC自身が立てた音なんじゃね?】って感づくんじゃないでしょうか?
そこまで先読みしなくても、ゴーストのCがビルの上から身を投げて過去に戻った時点なら、ほぼ100%感づくでしょう。
自分が変な所でカンが働くだけなのかなぁ?こういう【過去の自分を客観的に見る立場になる】って作品、どこかで体験したことあるでしょ?自分の場合はドラゴンナイト4思い出したんですけど。
ついでに言っちゃうと隣の家にいたゴーストも2周目に入っていて、以前体験した出来事を客観的に見た結果、なんか納得してしまって消えたんじゃないかな?と思います。
結局メモって何が書いてあったの?
MがCとの思い出を断ち切り引っ越す際に隠したメモ。
結局、何が書かれていたのかは描かれていないんですが、このメモの内容はぶっちゃけ意味がないです。
それよりも、【今まで引っ越しの度に残しておきながら結局2度と見ることなく取り残されてきたメモをついに見ることが出来た】ということ自体に意味があるんじゃないでしょうか?
Cのゴーストはメモを読んだというより開いた瞬間に消えたように見えましたから。
総評
60/100点。鑑賞中は単調だな……とか思っていたのですが、想像以上に心に残りました。
レンタルが始まったらもう一回見るかも。