2019年5月4日、国立映画アーカイブで企画された深作欣二監督作品特集で上映される【宇宙からのメッセージ】を鑑賞しました。

この作品を観たのがロードショーか名画座かは分からないのですが、小学校に上がったばかりで鑑賞したので(探せば当時のパンフレット出てきます)これが約40年ぶりの劇場スクリーンで鑑賞する宇宙からのメッセージとなりました。

あらためて今作を観ると、いい意味でも悪い意味でも【こりゃヒドい】のひと言につきます。

 

そもそもの企画が【スターウォーズがヒットしたし、日本に来る前に似たようなのでっちあげて儲けようぜ!】なので作品全体から惜しみなく漂うチープさが半端ないです。

 

ご都合主義でとってつけたようなストーリーは里見八犬伝をベースにしているのですが、これには滝沢馬琴も目を見開いてしまいそうです。特に光る胡桃リアベの実を手に入れる場面の唐突さとご都合主義は劇場に足を運んだ年配の観客がそろって笑ってしまう出来でした。

 

宇宙遊泳で普段着の上からマスクしただけで宇宙空間に出て、文字通り平泳ぎで移動するって、当時でもおかしいと思われなかったんですかね?

 

これでも一応、当時としては破格の15億円の制作費で作られた大作なんだけどなぁ。

 

ただ、そんな中でもヴィック・モローの演技(吹き替えが激ハマリ)や宇宙船のドッグファイトなど特撮のカッコよさには光るものがあります。本家スターウォーズのスタッフをも唸らせたチキン・ランは今見ても凄い特撮だと思います。

 

このあたりは【オタク・イン・USA 愛と誤解のAnime輸入史】を読んでみると詳しく書かれているのでおすすめです。

 

しかし、GWの貴重な一日を使ったかいはありました。

薄れていた怪作の記憶が蘇って大満足ですw