鑑賞情報

2019年4月20日

TOHOシネマズ海老名 スクリーン5

E-10

実は席の予約の際、日付を間違えて翌日の席を予約してしまったのですが、スタッフの方に再発行していただきました。通常、ネットでの座席指定はキャンセルが出来ないとう注意書きがあるのですが、配慮をしていただいてありがたく思いました。

 

それでは感想です。

純粋に楽しめるヒーロー映画

MARVELもDCEUもシリーズ物として大作となった結果、同時にしがらみも増えてきました。

作品世界のお約束や基礎設定に縛られて個々の作品の自由度が下がってしまったんですよね。

 

そんな中の【シャザム】です。

 

シャザム自体はDC世界のヒーローなのですが、他の作品に縛られるどころかネタとして最大限受け入れつつ独自の自由な世界観で活躍しています。

この感想記事を書いている時点でアベンジャーズの最終作も鑑賞済みなのですが、それを踏まえても楽しめる作品となっています。

 

というより単品で楽しさを伝えてくれるという意味ではこちらの作品のほうが勝っているんじゃない?とにかく、誰にでもおすすめできる作品に仕上がっています。

 

悪がいるから正義が生まれる

最近のヒーロー映画の構成の王道で【まず最初のシーンでヴィランの誕生シーンが描かれてからヒーローが誕生する】というものがあるのですが、今作は更にそれを捻った形で表現しています。

 

  1. ヴィランの動機づけ
  2. ヒーロー誕生
  3. それによりヴィランとして力を得る

 

という手順ですね。

 

これって実はブラックパンサーと同じ構成じゃないのでしょうか?

  1.  父親がヒーローの父親に殺される(ヴィランの動機づけ)
  2. テイ・チャラ、ワカンダ国王として即位してブラックパンサーとなる(ヒーロー誕生)
  3. ヒーローの力を奪いヴィランとなる

という部分ですね。

作品のトーンが全然違うので違和感はあるのですが、こう書くとそう思えるでしょ?

 

自分のためのヒーロー

主人公ビリーは人助けも行いますが、あくまでスーパーパワーの使用目的は【自分のため】です。例えるならベンおじさんを殺される前のスパイダーマンってところでしょうか?

 

こう見ると、MARVELとDCのキャラクターのそこはかとない因果関係というかパクリ要素が垣間見えてきますw

 

ただ、ビリーの場合はどんなにヒーローとしての気付きや目覚めがあったとしても、いつまでもSNSやYouTubeに投稿し続けてくれるような気がします。

 

実はヒーロー名ではない【シャザム】

作品名はシャザムですが、実はヒーローネームとして【シャザム】を名乗っていません。

これは第一印象として【シャザム】という言葉をダサく感じたからということがありますが、この言葉を言った途端に変身と変身解除を行ってしまうので動画投稿をするような目立ちたがり屋なのにこの名前を口にできないという弱点があるからなのです。

なんか、その時々で適当な名前を口にしていますが、そのうちキャプテンマーベルとか名乗ることが許される時代も来るのかなぁ。

 

どちらにせよ、現時点では名前がハッキリしないので【帰ってきたウルトラマン】のような気まずさを感じますw

 

地味に好きな設定

変身と変身解除の時に発生する稲妻がそのまま攻撃手段になる所。仮面ライダー響とか仮面ライダーカブトのキャストオフで日本の特撮ファンには馴染みのスタイルですが、アメリカでは新鮮な攻撃方法ではないでしょうか?

 

これって日本の特撮も意識しているのかなぁ?アメコミにはそれほど詳しくないのでよく知らないのですが。

 

最後まで楽しいラストシーン

他のDCヒーローとの絡みでチームへの参加を匂わせることもできたし、最後まで楽しいワクワクを提供してくれました。

ところでスーパーマンの顔が出なかったのは演出として素晴らしいのですが、ヘンリー・カヴィルの契約上の問題と考えるとちょっと悲しいなぁ。

 

総評

80/100点。ちょっとギャグに傾きすぎる点が個人的に気になったけど楽しいからいいんじゃないでしょうか?

そのうちNetflixでも見られるようになるんだったら元ネタとの比較とか試してみたいですね。

 

とりあえず上映終了までにもう一度劇場で観たいです。