映画【アルキメデスの大戦】感想

鑑賞情報

2019 08/16 13:00〜

TOHOシネマズ小田原 スクリーン4

D-8

 

午前十時の映画祭で数年ぶりに……映画館のスクリーンでは10年ぶりくらいに【ニュー・シネマ・パラダイス】を鑑賞した後、【アルキメデスの大戦】を鑑賞しました。

 

正直、内容を知っているとはいえ、【お目当ての新作の前に名作映画を観てしまうというのは危険かな?】とも思っていたのですが、蓋を開けてみれば【邦画の戦争モノという定番であるがゆえに地雷の可能性もある危険なジャンル】にもかかわらず最後まで楽しむことができました。

ちなみに原作は未読です。映画も観たので時間を作って漫画喫茶で読破しようと思います。

 

それでは感想です。

 

構成の妙

作品が【戦艦大和の建造を目指す人達と、それを阻止しようとする人達との駆け引き】をメインとしているのですが、そんな作品にも関わらず映画最初のシーンは戦艦大和の撃沈から始まります。

 

そもそも、このシーンを最初にもってくるのがいいですね。史実の通りとに【結局大和は建造され、撃沈されてしまった】という結果を最初に見せることによって作品のリアリティを高めています。

だからこそ、ここに至るまでの紆余曲折を見せるための物語に説得力や鑑賞者の興味が増すのだと思います。

最初のつかみはOKですね!……そして、この冒頭シーンを描けた時点でこの映画の完成度は約束されたのではないでしょうか?

 

キャスト

菅田将輝氏は普通なんだけど特異性のあるキャラを演じると見事にハマりますね。仮面ライダーWと同じく天才キャラなので異様に安心感がありました。

 

柄本佑氏はこの年代のバイプレーヤーとして確固たる地位を築いたのではないでしょうか?普通の笑いと同じくらいにシリアスな笑いも取れる役者は制作陣にとっても安心して使えると思います。

 

舘ひろし氏は完全に本人ですね。今後、山本五十六に対するイメージは、この【舘 五十六】がスタンダードになるのではないでしょうか?

 

そして、今回最大の魅力を持ったキャラが造船中将平山忠道役の田中泯氏!

最後にいいとこ全部持っていってしまったのではないでしょうか?非戦派の山本五十六が【戦争回避を望みながらも戦争となれば血が騒ぐ】というキャラなのに対し、巨大戦艦建造派の平山忠道が【正しく負けるために巨大戦艦を作る】というのも対比として面白いです。

 

ただ、残念なのが平山忠道のキャラが素晴らしい分だけ、他の巨大戦艦建造派の人間が全員ピエロになってしまいました。原作だとどうなんでしょうね?

 

脚本

原作を読んでない私の勝手な想像なのですが、山崎監督が脚本も担当しているということで原作再現度が高い代わりに時間の枠に左右されるうるさ気味のセリフによる説明描写があるのでは?と感じました。

 

ココら辺は自分のペースで読めるマンガとタイムシートによって制作陣のタイミングによって時間の経過を左右される映画が抱える問題なのであまり気にはならない所だと思います。

 

ちょっと造船所の社長を納得させる所のように説得力のない部分も見受けられましたが、脚本自体は優秀だったのではないでしょうか?

 

VFX

こちらも山崎監督の手腕を問われる部分なのですが、いいかげんこのジャンルに精通した監督が増えていかないと、今後の邦画の先が思いやられる気がします。

 

今作品も悪くはないのですが、予算の関係と思われるチープな描写が見受けられたじゃないですか?乗組員が立ち並ぶ姿のコピペ感……ちょっとチャチ過ぎません?

 

映画に対する予算のかけ方としては正解なのかもしれませんが、こういう部分でケチるから邦画が海外の作品に比べてちゃちくなるんですよねぇ……もう中国資本でいいから日本人のシネアストに潤沢な予算で映画を作らせてあげたいですよ。

 

総評

75/100点。エンターテイメントとしても考えさせてくれるという意味でも観るべき作品。

今後、戦争映画や史実を元にした映画はこれを基準にして評価の判断していくつもりです。……ちょっと望むレベルが高すぎるかもしれないんですけど、ここまで行かないと映画ファンでもない普通の観客が映画で楽しむのは難しいのではないでしょうか?

作り手がファンに期待して作っているような映画じゃこの先はないと思ってほしいです。

 

マサカズ

otagoto.com

アニメ&SF映画、ネット小説好きのオッサンです。

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