2018年11月3日、小田原コロナシネマワールドでヴェノムを鑑賞しました。
今回は4DX吹替版を選択……モーニングサービスなのでムービングシートでありながら鑑賞料は2400円です。
最近の3D/4D上映は基本的に吹き替えなんですよね。3Dで字幕というのは読みづらいとクレームでもあったのでしょうか?
それでは感想です。
スパイダーマン要素のないヴェノム
ご存じの方もいらっしゃるとは思いますが、元々ヴェノムはスパイダーマンに登場したヴィランです。当然、誕生した経緯もスパイダーマンに絡んだものなのですが今作ではその設定を丸々変更して【宇宙から回収された謎の寄生生命体】ということになっています。
この設定が割とガバガバなんですよねぇ……
これがスパイダーマンのような複数回映像化されている作品の誕生エピソードならカットしようが多少変更しようが問題ないんですよ。全ての観客が大雑把ながらもスパイダーマンの誕生について把握しているので。
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以前、ホームカミングの感想でも書いたように誕生エピソードはカットできる状況もあります。
でも、今回の誕生エピソードはスパイダーマンというよりむしろブラックパンサーに近いでしょ!
(ダーク)ヒーローの誕生をしっかりと描き、観客にキャラクターを理解してもらうという作業が今作では徹底されていないように思えるのです。ヴェノムが宿主であるエディの助けになろうとするのはギリギリ理解できなくもないですが、拡大解釈しても地球人の味方になろうとするのは謎だし、結果として同族を裏切るというのも唐突。
そもそも、あの外見になったのだって本来のネタ元であるスパイダースーツが存在しない時点で理解不能です。
これはちょっと【やっちまった感】があるなぁ。
バカ映画
内容は【由緒正しきB級映画】といった趣き。そこそこ楽しめるのですが、あくまでそれ止まりです。
一番の弱点が悪役扱いであるカールトン・ドレイク自身がバカであるということ。なんというかバカに金と権力を持たせると厄介なのは分かるんだけど、これじゃぁ魅力的なヴィランには程遠いなぁ。
そもそも【ヴェノム自体のキャラクターすらあやふやなのに魅力的なヴィランが描けるの?】って話。
残念ながら、この【バカ映画】というのは【愛すべき】という冠が付いたものではなく【登場人物が】という意味になります。
正直、このままシリーズ化していいものなのだろうか?
総評
50/100点。どこか期待していたタイトルだったこともあって評価は厳し目なのでしょうか?……いえ、これはヒーロー映画に甘くなった結果+ムービングシートによる加点による採点です。
2D通常上映だったらギリ40点といった所でしょうか?
けっしてつまらない作品ではないんですけど【誕生エピソードをざっくりと説明されただけでおしまい】といった作りでした。
トム・ハーディはもったいないんだけどシリーズ化するなら改めて作り直したほうがいいと思いますね。