2018年3月1日の映画鑑賞2本目はマーベルのニューヒーローブラックパンサーです。
アメリカでは絶賛されていましたけど、はたしてその出来は?
キャラクターの掘り下げ
昨年、ジャスティスリーグの感想記事を書いた時のまとめの文章です。
あと、メンバーの弱さも気にかかります。特にアクアマンなんてピンで保たないでしょ!……やっぱりヒーロー集合作品は個々で作品を作ってからやるべきだと思う。集合作品からピン作品出しても『あの時のパットしなかったやつがメインの映画?誰が観るんだよ!』になりかねません。
それを考えると来年のマーベル映画【ブラックパンサー】も結構ヤバイかもしれませんね。
すでにヒーロー集合作品で顔見せは済ませているブラックパンサーに必要なのは、ズバリ【キャラクターの掘り下げ】です。
同じような形式、同じ作品でデビューしたスパイダーマンの新シリーズ【スパイダーマン:ホームカミング】では、【キャラクターの掘り下げ】は良しとして【ヒーロー誕生の由来】という部分が少し弱かったのですが、この作品ではスパイディ程の知名度のあるキャラではないということからなのか、この辺をじっくりと描いています。
やっぱり、この部分をしっかり描いてこそヒーロー映画の第一作として相応しいものとなりますね。
ブラックパンサーとヴィラン
造型に能力、そして中の人とブラックパンサーについては文句なし。
中の人の立ち位置的にはソー(王族)
身体能力的にはキャプテンアメリカ(後天的に目的を持って能力を付与)
スーツの性能もキャプテンアメリカ+トニー・スターク製スーツ少々(ヴィブラニウム+ハイテクの自動装着)
要素に他のヒーローとかぶっている部分はあるものの大きなイメージの重複はありません。
問題なのはヴィランであるキルモンガーの存在。
あまりにもブラックパンサーと同じ……というより同一の性能で色味とネックレスのデザイン以外に明確な差異がありません。
通常、同性能であったり見た目が似ているようなヴィランが登場するのはシリーズの中盤になるべきなのです。この戦いが【勝った者がブラックパンサーになる】という儀式ということは、2人が戦っている時点ではどちらも【ブラックパンサー】になっておらず、ヒーローとヴィランが曖昧になってしまいます。
このヴィランがシリーズ2作目だったらなんの問題もなかったんだけどなぁ。
あと、思想とやり方は極論で過激なのですが間違いとも言い切れないこともポイント。実際、真のブラックパンサーとなったティ・チャラはキルモンガーの考えを取り入れ、ワカンダの国力を少しずつ世界に向けて公開していく道を選んでいます。
やっぱり一作で退場するにはもったいないキャラクターだよなぁ。
アクション
特に言うことはなし。ビジュアルや世界観の形成の方に力が入っているのでアクションシーンが少し地味に感じますが基本は抑えています。
飛び道具がない肉弾戦メインで地味な印象の部分は運動エネルギーの反発で補っているのですが、どうしても【シューティングゲームやアクションゲームでザコ敵や弾幕を一掃する時に使用する緊急回避用のボム】といった扱いになってしまっているのが残念なところ。
スーツ開発の妹がアベンジャーズ繋がりでトニーと知り合って、新たな武器を開発したりすれば解決するのかな?
総評
思っていたよりもずっと良いけど、海外で絶賛されているほどの評価はつけられないと思う。去年のソーと比べるとストーリーは上だけどアクションや笑いは下でトータルで見ると少し楽しめない。一番笑えたのもスタンリーが出張っているシーンだからなぁ。
作品的に上でも、あくまでこの作品は【ヒーロー映画】なのです……
映画館で観るほどでもないけど、次回のアベンジャーズまで期間が短くレンタルでの視聴は難しそうなので、このシリーズを楽しむためにも劇場で鑑賞した方がいいです。
あと、これはソーの感想でも書いたんだけど、わざわざ冒頭のテロップで【エンドクレジット後も物語があります】って書いてあるのにエンディングと同時に席を立つ人たちは何なのでしょう?