2022年3月20日、シネプレックス平塚にて鑑賞(2022年30本目)

コロナの影響で公開が遅れたこともあり、かなり長いこと予告編を見させられることになったせいか鑑賞を決めた作品。前作のオリエント急行は配信視聴だったんですけど今作は公開開始を意識してしまったので映画館で鑑賞することにしました。

特に意味は無いんだけど父親が1978年版のナイル殺人事件を平塚で鑑賞したのでなんとなく平塚で鑑賞してみました。

それでは感想です。

 

監督主演

前作もそうだったのですが、このポアロシリーズは監督のケネス・ブラナーが主演も務めている作品です。

そのことが関係しているのかポアロの推理スタイルが小説とは異なって言葉の端々に攻撃性を感じるというかキャラクター付けにニュアンスの違いを感じます。

映画的な見せ方を考えてということも理解できるのですが、ポアロのような有名キャラクターを俺流にしてしまうのはどうなんでしょうかね?ビジュアル面で原作への歩み寄りがあるのでロバート・ダウニー・ジュニアのドクター・ドリトルのような嫌悪感とまではいかないまでも、このシリーズでしかポアロを知らない人にとっては【ポアロはこういう人】って思っているのかもしれませんね。

私にとってもポアロというより【家政婦は見た!】の市原悦子といったイメージです。

 

ゴージャス

旧作のオールスターキャストも凄かったのですが、やはり新しい作品はビジュアルのゴージャスさに目を見張ります。

そもそもガル・ガドット一人だけでそちら方面のクオリティを上げまくっていますからね。

逆に言うとポアロはもうちょっとさえないおじさんに演じてもらった方がいいと思うんだけど、彼女との対比で立派さが目立たなくなって何とかなっているのかもしれません。

 

ポリコレ

ストーリー自体は古典と言えるほどの名作で今更ネタバレとかどうでもいいのですが、ポリコレに配慮したキャラクター配置はどうかと思います。オリジナルの新作映画なら何の問題も無いんですけど、一応原作付きであるのならオリジナルを踏襲すればいいんじゃない?

結果的に時代背景すらぼやけることになるので私としては要らぬお節介としか思えません。

……ハリウッド版の【君の名は。】が失敗するのも確実にコレが原因になるのでしょうね。

 

総評

70点。期待していたほど楽しめなかったですし何やかんやで原作の魅力を伝えきれていないと思います。ポアロの過去エピソードやラストの髭を剃った状態でのシーンなんかがなければこの点数にも達しなかったかもしれません。

原作ファンなら旧作の方が見ごたえがありますね。