鑑賞情報

2019年3月22日 

あつぎのえいがかんkikiスクリーン3

H-10(最後列中央)

仕事を定時であがり、あつぎのえいがかんkikiまでパッドマンを観に行きました。

この日がkikiでの最終上映です。封切りされた当初から観に行くつもりだったのですが、スケジュールを組み損なって上映期間が過ぎてしまいました。

 

今年の1月4日に鑑賞した【メアリーのすべて】の感想記事に

失敗してしまったのが久しぶりの新宿ということで、今一番気になる作品に意識が行ってしまったこと……まさかパッドマンの公開が4日で終了だとは(汗)あつぎのえいがかんkikiとか早稲田松竹なんかで上映してくれないかな……

と書いていました。

 

予想通りkikiで上映されることになったのですが、まさかの最終上映ギリギリで、同じ失敗を繰り返すところでした。

ちなみにパンフレットだけは1月4日に購入済みです。kikiでは取り扱っていなかったので買っておいて良かったw

 

それでは感想です。

正直、前半は辛かった

普通、こういった物語の場合、困難をひとつひとつ乗り越えて行く前半部分が最大の見所だと思うのだけど、インターミッション(現地の映画館での中休みポイント)の時点で、まだ主人公のラクシュミが認められていない……というか妻や村人から愛想を尽かされ村から出ていく場面です。

 

この映画自体がインドの女性へ生理用品についての知識を伝える目的が含まれているのか、女性の価値観が私達のそれとは違いすぎて、ラクシュミのみに共感して【なんで誰も分かってくれないんだ!】とイライラしてしまいます。

なんやかんやで奥さんがこっそりと手作りナプキンを使用して、ラクシュミにだけ感想を伝えていれば、ここまで大事にはならなかったんじゃないだろうか?

スッキリ

うって変わってインターミッション後は抑圧から一気に開放されて全てが気持ちいいです。鉄腕DASH系のチャレンジと失敗→検証→成功をたたみかけて話を盛り上げていきます。

ちょっと見せ方としてはくどすぎるきらいもありますが、アイデアを思いつく際にその都度切っ掛けの場面を出すので単純に物語を追って鑑賞するだけで前のシーンを忘れてしまっても問題なく思い出すことが出来ます。

 

ラクシュミの発想と観客の再確認が同時に行われるから、ますます共感ができるのでしょう。

そして、本当に凄いのは生理用品が完成してからなのです。

 

マーケティング

製品が開発できても最初は全く売れませんでした。それがパリーとの出会いで一気に事態が好転していくことになります。

 

やっぱりマーケティングは大切ですねぇ。

 

近年では生産者と販売者、アフィリエイターで情報や価値観の共有がなされず不幸になることもありますが、今作では生産者とマーケッターがタッグを組んでいるうえに、マーケッター自身が最初の顧客で生産者のファンです。ビジネスとして理想的なコンビだったのではないでしょうか?

 

名スピーチ

この映画の中で最大の見せ場。たどたどしい英語ではありますが自分の気持ちを自分の言葉で伝えようとする姿に心を打たれます。

 

この英語、ハッキリとした発音の単語や熟語だけで組み立てられているので、普段英語の伝わらない日本人でも意味が伝わります。

そして、【話す人間の心がこもっていれば、このレベルの英語でも自分の意志を伝えることが出来る】と英語学習へのモチベーションを高めてくれます。

円盤買ってこのスピーチ書き出してみたいなぁ。

パリー

最後に主人公最大の理解者パリー。この作品の鑑賞者の唯一の不満点はパリーとラクシュミがくっつかなかったことなのではないでしょうか?

でも、それも含めていい女なんですよ。

冷静に見ればお似合いとはいい難いですしねw

 

総評

78/100点。前半の報われない【タメ】がちょっと長すぎたかもしれません。もうちょっとまとまっていたら80点超えだったかも。

 

ただ、そういった減点要素を考えなければ最高に楽しめる一本です。DVDが4月24日に発売予定なので予約しました。

画面の大きさに依存しない作品なので、レンタルやソフト購入で、ぜひご鑑賞ください。