2018年10月28日の鑑賞2本めは【オズランド】です。

 

実は鑑賞したスクリーンがこの前にsearch/サーチを観た場所と同じ!劇場のハシゴにあきたらず同じスクリーンでの連続鑑賞となりました。

 

それでは感想です。

原作のパワーダウン

 

実は原作小説はかなり読んでいます。

 

実写映画化の発表を聞いたときにピンときたのが、【これはフォレストガンプみたいなイベント縮小型の映画化だろうな……】ということでした。作品の要素自体はしっかりと残してはいるものの、実写化の難しそうなイベントはカットされ現実味のあるもののみで映像化するというスタイルです。

 

フォレストガンプだと宇宙に行ったりジャングルの原住民と暮らしたりする部分はカットされたでしょ?今作も予想通り象のショーはありませんでした。

 

演出としてカットなら納得できるんですけど予算の都合でカットというのはちょっと違うと思うんだけどなぁ。

 

曲がりなりにもTVドラマよりスケールの大きな作品が作れる映画なのだから、こういった予算削減は止めてもらいたいです。

 

時間が足りない

 

映画の時間が足りないというより、波平の成長を描くための時間が圧倒的に足りません。小塚の影響で波平の意識が変わり成長していくさまを見るのがこの作品の注目点だと思っていたのですが、先輩の『成長したな……』なんてベタな台詞だけで観客に成長を伝えるのは難しいんじゃないかなぁ?

 

やっぱり、この作品は映画よりドラマシリーズとして発表したほうが良かったんじゃないかな?リアルに時間をかけてこそ波平の成長に説得力を出せると思うのです。

いい加減、刑事モノは飽和状態ですし、こういった【お仕事モノ】のドラマも需要があると思うんですよね。

 

ドラマ版の重版出来のような感じのヒットは取れるはず……

 

見どころは安心?

 

延々とネガティブなことを書いてきましたが、評価できる点もあって、それが【最初から最後まで安心して鑑賞できること】です。

 

日々是好日のように穏やかすぎるわけでもなく響のように主役がエキセントリック過ぎることもなく、淡々とイベントを消化しエンディングへと向かっていく作品は、普通に楽しむには丁度いいです。

 

特に素晴らしいのが波平と小塚の間に恋愛要素が無いこと!彼氏彼女で映画を観ても、ベタベタすることなく【面白かったね!】で次のデートイベント(ランチ、カフェetc……)にスムーズに移動できます。

 

泣かせる作品や強烈なホラー、ベタな恋愛モノは意外とデートムービーに向きませんからね。

 

総評

 

60/100点。……ある意味、究極の60点映画かもしれません。おそらく今年中には記憶から話の内容が消えてしまうであろう作品ではありますが、鑑賞している最中は一定の楽しさを提供してくれました。

 

今後TV放送しても特に話題にならない代わりに批判も受けない【田舎のきれいな空気】みたいな存在みたいになるんだろうなぁ。