2018年10月13日の2本目、小田原コロナシネマワールドからTOHOシネマズ小田原に15分で移動して【日日是好日】を鑑賞しました。
自分が好んで鑑賞する映画は、基本的に【アニメ】【ハリウッド大作】【オタク向け】の何れかなのですが、全く引っかからない今作にはどのような感想を持ったのでしょうか?
贅沢な時間の使い方
今作は主人公が20歳〜40代までの長きにわたる【お茶とともに歩んだ時間】を描いた作品なのですが、とてもゆったりとした時間が流れています。
今年観た作品だと【リズと青い鳥】もゆっくりとした時間が流れていますが、基本的に限定的な短い期間の話なので、切り取った短い時間のエピソードを丁寧に描いた結果の【ゆっくり】なんですよね。
【日日是好日】の場合はストーリー中に経過した時間すら長いですからね。その割に退屈ということもなく画が映し出す密度は高めです。これはストーリーは進まなくても一秒ごとの画面の変化は大きいからなのかもしれません。全ての画をコントロールするアニメとは異なり実写の場合は役者の呼吸や背景の微妙な変化でも画面の間が持ちますからね。
意外と楽しい話
ストーリー自体は大体想像通りだったのですが、馴染みのない茶道という世界に触れるのが新鮮です。
もしかしたら実際に茶道を嗜まれている方が見ると先生側からの視点で物語を楽しめるのかもしれませんね。
それにしても【何も知らない初心者への指導】というのは、どのジャンルでも面白いです!架空のジャンルについての話でない限り、観客は指導する側、される側のどちらか一方の立ち位置であることは確実なので、どちらにせよキャラクターに感情移入出来るわけです。
ちょっと気になる点
原作小説は読んでいないので映画の演出なのか原作を尊重しているのかは分からないのですが、素直な感想とはいえ、お茶会に参加して披露された茶碗を手にとったときに『……かわいい』とか口に出しちゃうのはちょっと芝居のセリフっぽいというか安っぽいと思いました。
表面上は息芝居だけで気持ちはモノローグで済ませたほうがこういった会に参加した時の反応として自然だと思うんだけどなぁ。
総評
70/100点。ソフトをレンタルしたり購入したりすることはないでしょうがTV放送したらチャンネルを合わせるくらいには気に入っています。単純に面白いですからね。
ただ、さすがに黒木華は使いすぎではないでしょうか?この作品の翌週からは【億男】で、その翌々週には【ビブリア古書道の事件手帖】です。先月も【散り椿】で見たし、もうNHK大河レベルの頻度で見ています。
こういった若くて幸薄そうな(失礼)女優って他にいないからなぁ……