偶然書店で1巻を見かけた時から気になって買い始めた五佰年BOXの最終4巻が発売になりました。

残念だったのは(おそらく)作者が想定するより早い段階での連載終了だったせいか最後が駆け足になってしまったこと。ストーリー的には全て抑えているのですがダイジェストのようになってしまっているのがもったいないですね。

 

 

掲載誌であるイブニングは作家性の強いマンガも多いのですが、モーニングから別れたこともあり商業的(という書き方には語弊があるかもしれないけど)な作品に目が行きます。

誌上での人気はあまりなかったと作者さんのTweetもありますし、打ち切りとは言えないまでも、もう少し長く連載していれば最後までキッチリと描けたのかなぁ……なんて思います。

 

『これがアフタヌーン連載なら……

 

※作家性:アフタヌーン>イブニング>モーニング:商業姓 というブログ管理人の勝手なイメージ

 

ただ、この【五佰年BOX】のシステム(作品ではなくアイテムとしてのね)は、この作品だけで終わるのはあまりに惜しいです。連続で連載用のネタにするのは安易かもしれませんが、作者がマンガ家を続けていく途中、作品世界や時代に合わせながら異なる形で登場し続けてくれるとうれしいですね。

 

いえ、このアイテムをメインにする必要はなくて、【作品世界の中で誰も気づかない第三者の無意識や不用意な行動が反映して時代ごとの矛盾が生じる】というマンガ家が長編を連載している最中にどうしても出て来てしまうストーリーの矛盾、それ自体をストーリーに盛り込むことが出来るという秀逸なアイデアになりそうなので。

 

SF作品におけるミッシングリンクの回答としても使えるこのアイデアをまたいつか見てみたいです。

 

そのためにも作者さんにはこれからも頑張って欲しいですね。連載作家としては不安定なのですがバクマンにおける亜城木夢叶のように短編の良作を立て続けに発表していくスタイルで描き続けてくれるとうれしいなぁ。

 

その途中に五佰年BOXのアイデアが盛り込まれていたら最高です!