同人誌印刷所のサイトの版下、原稿の条件を見ると完全にデジタルがメインとなった感があります。

同人活動が基本アマチュアの活動と考えると、マンガ同人作家の執筆活動は手描きよりもデジタルが主流となったのでしょう。web上での創作活動もデジ絵が基本ですから当然の流れでしょうね。

 

でも、デジタル漫画の進化というのはアナログ漫画の衰退と表裏一体だと思うのです。

以前、ブログの記事で【紙の媒体向けに漫画を描かないとページのめくりを考慮しない作品になる】というようなことを書いた記憶があるのですが、他にも色々な影響が出ているように感じます。

  • 断ち切りやノドなどを考慮しない原稿
  • 右ページ、左ページを意識できない原稿
  • ベタがなく全体的にグレーなページ
  • 同じイラストを拡大、縮小して使用した結果、描線のスケールまで違和感が出てしまうコマ

アナログで原稿を仕上げていれば意識せずとも回避できる問題がデジタル作画で浮き彫りになっているのですが、電子書籍だと【それ程問題とも思えなくなる】という問題が出てきています。

 

デジタル作画は便利かもしれませが、もともとデジタル作画は【アナログ作画を手間を減らして再現するため】作られたということを思い出してほしいですね。

 

作画自体はデジタル化万々歳なのですが、アナログ漫画で培われた漫画の方法論まで衰退してしまうのはもったいない気がします。