映画本編が終了し、エンドロールが始まる。

 

その瞬間、ゾロゾロと席を立ち帰り始める客が出てくる。

 

個人的にはあれがどうにも苦手です。通路側に座っているならまだしも、まだ座って観ている客の目の前を横切るっていうのはどういうことなの?そんなに早く退出したいのなら初めから通路沿いの席を確保すればよかったんじゃないの?

いえ、元々エンドロールには【ゲッタウェイ】の役割があったのだと思います。イベント会場で客が退場される間にステージでなんとなく披露されている見ている人がいるのかどうかも分からない三流の出し物ね。

 

エンドロールは【映画は終わりました。このスタッフの紹介が流れている間にお帰りください】ってな感覚で用意されていたのでしょう。昔はエンドロールも今のようにスクロールするほど分量もなく、主要クレジットやスポンサー名なんかがパタパタと切り替わるか固定されるかだったはずです。

 

そんな時代ならエンドロールの途中で帰るのが当たり前だったのでしょう。

 

でも、現在ではスタッフロールの後にちょっとしたシーンを写したりしますし、少なくとも初見では最後まで席を立たずに観たほうがいいんじゃないですか?マーベル作品なんてエンドロール後の小芝居がお約束となっていますし。

 

最近ではご丁寧に【エンドロール後も続きますので最後まで楽しんでください】みたいなテロップが映画の最初に映るようにさえなりました。

 

それでも帰っちゃう客については、もう【頭がおかしい人なんだ】って思うことにしています。冒頭の注意書きすら忘れちゃうのかよ!と。

 

ちなみに現代のハリウッド作品は労働組合の規定により作品に関わった全てのスタッフのクレジットの表記が義務付けられています。個人的にはスタッフのケータリング担当なんかは載せなくてもいいんじゃないかとは思うんですけどね。途中で席を立つ派の気持ちも分からないではないのですが。

 

自分だって英語が出きるわけではないので洋画の膨大なアルファベット表記の文字を追うことなんてできないのですが、これからも映画は最後まで席を立たずに場内が明るくなるまでは席に着くようにします。

 

なお、日本映画……アニメや特撮に関して言えば、しっかりとスタッフの確認をします。【この人、この作品にも参加していたんだ】とか【昔の友達、まだアニメーター続けているみたい】みたいに、ここで初めて確認できる情報をしっかりと頭に入れておきたいので。