鑑賞情報
2019 09/13 2:00〜
茅ヶ崎市民文化会館 小ホール
12-15 【座席表リンク】
映画ではあるのですが、普通の映画館で上映される作品ではなく、各都市の文化会館などで上映イベントが開かれて鑑賞するタイプの作品です。
本来なら夏休みに小田原で上映される際に鑑賞するべきでしたが、ちょっと予定を確認していないうちにイベントが過ぎてしまい、わざわざ平日に有給休暇を取って茅ヶ崎まで出かけることとなりました。
それでは感想です。
大盛況
前売り券を持って40分前に会場に着くと、大行列でびっくりしました。それこそ先着プレゼントがあるオタク向けアニメの初回上映とか、実績のあるオンリーイベントのような行列です。
しかも参加者の年齢層が高く、40なかばの私が最年少に近いほどでした(おそらく若手TOP3に入るくらいw)。
全席自由席なので良席は早い者勝ち。観客は基本的に高齢者2人組が多かったので、運良く中央の見やすい席を確保できました。
残念だったのは通常映画を観るような客層ではなかったので、鑑賞中に携帯電話の電源を切らない人が多数いたこと。どれだけ周りに迷惑なのかを知らないのと同時に携帯電話の電源の切り方を知らない人も多いんでしょうね。
それにしても高齢者でもLINEの音がそこら中で鳴り続けていたので驚きました。この爺さん、俺よりLINEの友達多いだろ!
出演
主演の合田雅吏氏は神奈川県秦野市出身で小田原高校卒業、小田原のふるさと大使ということでの抜擢でしょうか。世間的には【水戸黄門の格さん】なんでしょうけど、オタク的には【オーレンジャー/オーブルー】ですね。
泥臭い場面も多かったのですが、二宮金次郎をモチーフとした映像作品はほとんどないので、これからの金次郎像は氏のイメージが定着しそうなほどの熱演でした。
地元といえば博打好きの五平役の柳沢慎吾氏も小田原出身ですね。コメディキャラではあるのですが、NHKの連続テレビ小説で演じそうな役どころなので作品への違和感はありません。
その他のキャストも皆熱演されていて、観客の反応も良かったと思います。その反応するなら携帯の電源は切りなさいよ……
ストーリー
多くの人達が想像する二宮金次郎といえば小学校にある薪を背負いながら本を読んでいるビジュアルだと思いますが、この作品ではそんな幼少期を経て大人になってからの農業指導がメインとなっています。
個人的には神奈川県民ということもあり、ポプラ社の伝記(報徳記を元にした小学生向けの本)などを読んだ経験もあったので金次郎の功績についてはある程度知っていました。周りの観客の反応を見て、【神奈川県民でも意外と知らないもんなのだなぁ……】と感じたものです。これが小田原の上映会ならまた少し違ったのかもしれませんね。
残念だったのは、具体的な農業指導などが描写されつつも劇中最大の難関に直面した際に行ったのが、指導している村を離れ成田山で断食修行をするというくだり。
一応、史実どおりのイベントではあるのですが、妨害があったからとはいえ職務を離れて直接関係のない行動による問題の解決というのは、それまでの経験や行動に基づいた仕事から見ると違和感があるんですよね。
劇中のクライマックスでもあるので具体的な解決が見たかったです。
パンフレット
通常とは異なる上映形態ということもあって、パンフレットも普通の薄くてビジュアル中心のものではなくA5サイズで本文128ページ(白黒112ページ、カラー16ページ)もあるもので読み応えがあります。
1300円ですが、当日は1000円で販売していました。
ゲストトーク
当初の予定では無かったのですが、上映終了後に五十嵐匠監督のトークが急遽行われました。
現地での取材をメインとした映画撮影の裏話などを30分以上も一人で熱弁され、映画と同じくらい満足度の高いトークイベントとなりました。こういうトークはなかなか文章として残らないので実際に聞けて良かったです。
総評
72/100点。想像以上に満足度の高い作品なので機会があれば鑑賞するべきです。
公式サイトを調べたところ、2019年11月24日に秦野市文化会館大ホールで五十嵐監督と主演の合田氏の舞台挨拶付き上映会があるそうなので、時間が出来たらぜひ参加したいです。