鑑賞情報
2022年1月23日 14:20〜
TOHOシネマズ小田原 スクリーン8
F-9
2022年10本目の鑑賞作品。3連休で時間ができたにもかかわらず、疲れで引きこもっているので無事記事をアップできました。それにしてもひと月で10本鑑賞はなかなかのペースですね。
それでは感想です。
とにかく演技に引き込まれる
主要キャスト全員、演技が素晴らしくて引き込まれます。主演のレディー・ガガの凄さは普段映画を観慣れていない人出も一目瞭然なのですが、アダム・ドライバー(最後の決闘裁判に続き女で失敗する)、ジェレミー・アイアンズ、アル・パチーノ、ジャレッド・レトと、どの役者も主役を張れる演技で、主演はレディー・ガガでも群像劇を思わせるようなキャラ立ちを見せていました。
ちょっとジャレッド・レトには悪意も感じるんですけど(;^ω^)……あとアル・パチーノの日本語はアベンジャーズ エンドゲームのジェレミー・レナーよりはよっぽど流暢なうえに胡散臭さが最高でしたw
タイトルの捉え方
タイトルの【ハウス・オブ・グッチ】のとおり、主人公は【グッチ】というブランドそのもので、それを取り巻く群像劇なのかもしれませんね。
私は公開前このタイトルに対して【グッチ一家】みたいなニュアンスで捉えていて、グッチ一族に受け入れられないパトリツィアが離婚後で名乗る権利を失っても【グッチ】を名乗り続けたことなんかをネタにしているのかと思っていました。
でもレディー・ガガのプロデュースのための専門チームが【ハウス・オブ・ガガ】と呼ばれていることですし、このタイトルを【グッチを形作るチームの総称】と解釈する方が自然かな?とも思い始めました。一族経営の閉じたブランドから新進気鋭のデザイナーを招いて最終的にはグッチ一族の手から離れてしまうもブランド的には大成功を収めることになる【グッチ】を形作る全てという意味ではマウリツィオの殺害すらその一部だったということですね。
キャラのブレ
このように興味深いストーリーである一方で映画的な面白さを追求するためか、最初は別に金持ちということに気が付かないままマウリツィオに興味を持ったパトリツィアがだんだんと金にがめついクズ女になっていったり、金持ちの一族でありながら生真面目な好青年として描かれていたマウリツィオ・グッチがいつの間にか金にがめついクズ男になっていたりと、時間経過と性格の悪化が唐突でキャラのブレを感じました。
個人的には最初はイイ奴で描いて後にクズになっていく描写にしたのは映画的な演出であって、実際は最初からクズ要素があったんじゃないかな?とは思っています。
人によっては【マウリツィオは殺されるくらい恨まれて当然】って思うでしょ?
総評
80/100点。面白いではなくて興味深い。主要人物に救いはないけど、特定の人物ではなくブランドがタイトルになるのであれば現在の大成功はハッピーエンドとも言えるのは皮肉的。
ただ、ブランドに関わる人にはイメージが良くないですよね。
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