映画【DUNE デューン 砂の惑星】感想

鑑賞情報

2021年10月17日 9:35〜

109シネマズ湘南 シアター10(IMAXレーザー:字幕)

I-18

 

以前から楽しみにしていた【DUNE デューン 砂の惑星】を鑑賞してきました。

 

原作との出会い

 

原作小説を読んだのは高校生の頃だったので30年くらい前でしょうかね?……当時所属して漫研の部室は教室の半分をパーテーションで仕切っていたサイズで、もう半分が文芸部(同好会だったかもしれない)の部室だったのですが、この文芸部に今で言うところの古典オタク系小説に詳しい友達がいて、そいつに借りて読みました。

ハインラインとかトールキンはもちろんことと、ラノベのはしりだとロードス島戦記、銀英伝、聖刻なんかは彼に教えてもらったんですよね。

そんな懐かしのDUNE ですが、当時は楽しんだものの今時のビジュアルイメージが固定されたラノベとは異なり読者ひとりひとりが文章からイメージを固める必要があったので作品世界を創造するのに苦戦した覚えがあります。

内容自体はシンプルなんだけど、固有名詞とキャラクタービジュアルが頭に入ってこない感じですね。

 

スターウォーズとの決定的な違い

 

今回の映画化の構成に詳しくないのですが2部作か3部作か……とりあえず続き物のようです。それなのに第一作のクライマックス部分があまりにも原作の冒頭部分で終わっている気がします。

まさかあんなに重みの無い個人同士の決闘が物語の締めに使われるとは (;´Д`A “`

これは主人公がポウルである原作続編の【デューン/砂漠の救世主】までも一つの作品として捉えていた私の勘違いもさることながら、同じようなSF大作であるスターウォーズと決定的な違いがあることが原因だと思います。

 

それが【世界観の説明にどれだけの尺を取るか】です。

 

スターウォーズは物語の冒頭、宇宙をバックに文章をスクロールさせて状況説明やこれまでのあらすじを観客に伝えています。これはスマートなやり方とは到底思えないのですが、手短かに説明するための手っ取り早い手法というのは紛れのない事実です。

この文章による説明という逃げに走らず、世界の構築に真正面から向き合った結果、DUNEでは物語に入り込むために使うべき尺が長引いてしまい結果として話の進まぬまま一話目が終わってしまったのです。

しかも悲しいことにこの長めの世界観の構築も説明不足の部分が多くストレスが溜まります。説明口調になるのは避けるべきですが、もうちょっと観客に知識を与える作りには出来なかったのかなぁ?

 

ロード・オブ・ザ・リングの冒頭、一目見ただけでホビットの生活を完璧にビジュアル化させて説明なしに観客に理解させる見事な描写がありますが、このシーン原作では何十ページもの間、延々と村での暮らしを描写しているだけなんですよね。これに勝る説得力を持たせるのは難しいとは思うのですが、これからの大作映画には必要な技術だと思います。

これが出来ないのであればスターウォーズ方式に逆戻りした方がまだマシかも。

 

圧倒的ビジュアル

 

それでもビジュアル面は圧倒的で文句がありません。やっぱりハリウッドの大作はこれが出来るから素晴らしいんですよね。

実はメカニックデザインなんかは凡庸で古典的ですらあるのですが、未来の話とはいえ支配者階級の設定など物語自体が古典的なので不思議と古臭さは感じません。

砂の描写もいいですね。ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の作品だとメッセージ冒頭の朝もやが押し寄せてくる俯瞰の画に衝撃を受けたのですが、それをたやすく超えてくる表情さえある砂が見せる表情に驚かされます。

 

でも一番いいのはやっぱり役者ですよねw

ティモシー・シャラメがアクションするのも新鮮ですし、ジェイソン・モモア演じるダンカンはポウルでなくったて憧れます。

それにしても、この魅力的なキャラクターが途中退場しちゃうんだもんなぁ……いや、これは原作通り複製人間となって戦い続けるキャラクターになるため魅力的な役者を選んだと好意的な解釈をすることにしよう。

 

総評

 

65/100点。こんだけ褒めてもあくまで完結に向けての期待点であって、この一作だけで観たら色々と不足は多いです。

同時進行で次回作を作っているわけでもないのであくまで今後に期待というだけですね。

 

 

マサカズ

otagoto.com

アニメ&SF映画、ネット小説好きのオッサンです。