映画【ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像】感想

鑑賞情報

2020年3月2日 10:00〜

新宿武蔵野館スクリーン1

H-7

 

2020年、23本目の鑑賞作品。今年最初の新宿武蔵野館です。あつぎのえいがかんkikiでミニシアター系作品のフォローが出来るようになりましたし、コロナの影響もあるのでしばらくは近寄らなくなりそうな劇場ですね。方向音痴の私でも迷わず行ける映画館なので好きなんですけど。

 

それでは感想です。

 

クズの人生最後の打ち上げ花火

 

最初に主人公の美術商の爺さんは結構なクズ野郎です(笑)疎遠になっていた娘に借金をお願いする場面は、見ていて辛くなりました。こういう時、最初は下手に出て頼み込むのに最終的にはなぜか偉そうになってしまうのは何でなんでしょう?実体験も含めてそう思う。

ただしこれまでの経験を生かした鑑定眼は本物の様です。自身の店が流行らないのは美術センスではなく画商としてのセンスの無さなのでしょうね。絵画自体の評価は正しくても【売れる】絵画の評価が出来なくて自分の評価する売れない絵を仕入れて不良在庫を抱え込むスタイル。

そんなクズジジイ、署名無しの肖像画に目を着けて人生最後の大商いに挑むことになるわけですが、冷静に考えると大商いといってもオークションで入手した落札価格1万ユーロは約120万円。この金額が用意できずに支払いがギリギリになるのって画商としてはザコ過ぎるんじゃないでしょうかねぇ?

個人的にはこういった絵画を取り扱う商売はリッチであって欲しいものです。

鑑定士と顔のない依頼人みたいにね。

 

 

この映画、商売のヘタな爺さんと問題児の孫による【歳の離れたバディ物】でもあるのですが、マイナス要素の中にキラリと光る鑑定眼を持つジジイと同じく、孫も今時の問題児ではあるけれど発想やセンスに光るものがある【もう一人の主人公】となりえる存在でした。

この映画で語られるイベントでは身内のインターンシップということで報酬は小遣い程度しか貰えなかったと思うんだけど、それ以上の役割を果たしてジジイからも感謝されることになりましたしね。

 

美術商の世界

 

映画を観れば分かりますが、物語のラスボス……ではなく敵役の大手美術商は主人公達とはレベルの違う、というか別のベクトルのクズ。

この映画、クズしか出てこないんだけどどうなの?

でも、こういう方向性を持ったクズでないと、このジャンルのビジネスで成功するのは難しいのかもしれません。

【金を持った美術商は総じてクズ】……大変勉強になる作品ですねw

 

 

上映時間

 

主演がジジイだからか物語の印象はゆっくりとしているんだけど、オークションシーンの緊迫感や場面展開の距離の移動、画廊の整理による場面の変化など、意外と動きのある映画となりました。

キャラがアクションをするわけではないんだけど、周囲が動いたり、時間の密度で緩急をつけてくる見せ方がうまいです。

上映時間は95分。キッチリつまった構成は中だるみもなく最後まで楽しめました。

ラストのちょっとハッピーエンドからは遠い終着点も個人的にはアリだと思います。

 

総評

 

80/100点。特に期待していなかったのでちょっと評価が甘くなってしまったかもしれませんが点数に見合う分は楽しめました。

この夏にDVD販売と配信が始まったのでレンタル視聴したんですけど円盤買ってもよかったかも。Blu-rayでの販売が無かったのでレンタルで済ませちゃったんですよね。

もうちょっと安い円盤が発売したら購入するかも。

 

 

 

孫 ~大泉逸郎2016年全曲集

マサカズ

otagoto.com

アニメ&SF映画、ネット小説好きのオッサンです。

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