鑑賞情報

2020年11月15日 9:40~
イオンシネマ海老名 スクリーン1

H-18

2020年鑑賞74本目、ドクター・デスの遺産 BLACK FILEの感想です。

……早めに感想を書いておかないと見なかったことにしたくなる出来だったので優先して記事にしてみました。

シリーズ物の途中作品

タイトルは【ドクター・デスの遺産 BLACK FILE】ですが、原作は【刑事犬養隼人】シリーズ現時点で4冊刊行中の3作目です。

人気シリーズの人気エピソードを映画化するという手法は度々見かけますが、どれも中途半端な場合が多いです。

シリーズ物というのは、既にキャラクター像を把握しているからこそ違和感なく受け入れられる展開という部分が少なからずあるのですが、映画単品だとこの部分を自然に伝えようとした結果、説明不足で雑な描写になってしまうのです。

 

今作の主人公、犬養は深読みしようとしても単なる雑な男ですからねぇ……

 

映画でなくてよくね?

シリーズ物ということもあり、【2時間のサスペンスドラマでいいんじゃないか?】という想像が頭をよぎりました。

もちろん主役は船越英一郎です。奥さんがすでに亡くなっていて重い病を患っている一人娘の存在とか異様なほどハマる設定だとは思いませんか?……映画を観ながらも綾野剛の演技に合わせて同じシチュエーションを変なテンションで演じる船越英一郎を想像してしまいましたw

その際の高千穂役は片平なぎさでも斉藤慶子でもこだわりはありません(笑)

 

冗談は置いておいて、役者以前にシリーズ物の小説から映画に変換する際に、大切な要素が抜け落ちてしまったんじゃないかなぁ?

個人的には【尊厳ある死】を与えるドクター・デスが圧迫面接でメンタルを攻めて死を望むように追いやる時点でダメでした。原作だとこの部分はどうなってるの?

 

総評

60/100点。ストーリーは追えるけど私の心には響きませんでした。テレビで放送して、冒頭20分程度視聴すれば【とりあえず最後まで見るか……】くらいの見ごたえはあるのですが、お金を払ってスクリーンで観ることをお薦めするのには躊躇します。

元々は50点くらいかと思ったのですがビブリア古書堂の事件手帖よりは上だろ……と思い直しました。

やっぱりドラマ化が妥当だったんじゃないですかね?