8月2日、小田原コロナシネマワールドにて【T-34 レジェンド・オブ・ウォー 最強ディレクターズ・カット版】を鑑賞しました。

2019年にノーマル版を2回、2020年の新型コロナによる映画館の休館前(2月)に1回鑑賞……更には4月末にBlu-rayを購入して内容は十分把握している状態だったのですが、今回はほぼノーカット版ということでまたもや映画館で鑑賞してしまいました。

とりあえずダイナミック完全版との違いなんかを書き出しておこうと思います。

主な追加シーン

※思い出したら追記の予定あり

 

1941年、撤退する隊長とのやり取り&
ニコライと会う前のステパン

……こんな序盤のシーンから追加シーンがあるんですね。話の展開に変化はありませんが、ステパン(操縦士)の兄貴っぷりが強調されています。

隊長との会話も多く、現状の苦しさをより印象付けています。

 

炊事トラック運転手とのやり取り&
撤退シーン

……ニコライ(主人公)が配属の際に送ってもらった炊事トラックの運転手に手紙を託すシーン。トラックの運転手は撤退の際、トラックに隊長を同乗させることからニコライについて話すシーンもあるのでこれまでよりもかなり出番が増えています。

元々基地にいた兵士の撤退シーンも追加されているので、進行してきたドイツの兵士を相手取る防衛線の時系列の印象が変化しています。

 

ニコライ収容

……反抗的な態度をとる囚人を銃殺したり、同じような態度をとるニコライを殺さない代わりに鞭打ちなどの拷問を行うシーン。

想像以上に痛めつけられています。

 

イェーガー大佐着任

……ドイツの英雄ということで着任の際に責任者の少佐から歓迎をうけるシーンや捕虜の扱いについてのシーンを追加。

収容所併設の基地の隊長よりイェーガーの方が階級が上なこともあり力関係を見せるやり取りも面白い。

 

イェーガーとニコライ

……このライバルの邂逅シーンは全体的にボリュームアップのうえ、新エピソードも追加。

イェーガーがニコライのことを好きすぎるのも健在w

 

ニコライとステパン

収容所で再開するニコライとステパンのシーンを追加。一番最初の映画と比較すると人間関係の構築に時間を割いていますね。よくよく考えたら1941年の場面ではごくわずかな間の1回だけの戦闘での関係でしたしね。

また、先に収容所に入っているステパンがあいかわらず兄貴分になっていて本人の気質を分かりやすく見せているのも面白いです。結局ドイツ兵に【使われる】ニコライを他の捕虜が秘密裏に私刑にしようとするのもステパンが慕われているからという意味がありますし。

その後、ニコライとステパンの関係を知った他の捕虜は作中では語られないにしてもニコライのことを認めることになるのでしょう。

 

イェーガがアーニャに求婚

……今作一番の驚き(笑)

あまりに唐突で驚いたんですけど、イェーガーはアーニャ(通訳の女性)のことを好きなわけじゃなくて【ニコライのことを意識している】アーニャをモノにして、戦闘だけでなく男としてもニコライより上の立場に立ちたいだけですよね?

 

そもそもイェーガーの本命はニコライだし(オイ

 

インターミッション

……この完全版が今年の5月9日の対ドイツ戦勝記念日75周年に国営テレビロシア1にて初公開されたバージョンということからなのか、途中でアイキャッチの画面が出ます。

長編インド映画によくある途中休憩用の時間のことなのですが、TVで放送されたということで単純にトイレタイムとして設定されたのでしょう。

 

全体的に見た印象

……追加シーンとはいっても無駄は無いと思います。より詳細に物語を描いた結果の追加シーンです。

 

ただ、イェーガーがアーニャに結婚を迫ったことでその後のニコライとの関係が変化したかもしれません。

ラストバトルの手袋を投げつける決闘の作法の意味合いも変わりますし。

 

それにしても3時間越えは長いです。まさかアベンジャーズより長い作品をこんなに早く観ることになるとは思いませんでした。

 

総評

85/100点……ただし、この作品を気に入っている人に対しての評価です。

3時間越えは長すぎるので気軽におススメするわけにはいきませんが、気に入っている人には苦にはならないでしょう。

あと、現時点でソフト化されていないので映画館のスクリーンで観る価値も高まっています。

IMAXや4DX版があったらもう一度映画館で観たいですし、このバージョンの円盤が出ても購入します。