Amazonで予約していた【響け!ユーフォニアム】でお馴染みの武田綾乃先生の最新作、【どうぞ愛をお叫びください】が6月27日に届きました。
27日は夜まで映画鑑賞で出かけていて帰宅が22時過ぎだったのですが、入浴後から一気読みした挙句に部分ごとに何度か読み返してしまいました。
それでは感想です。
男子メイン!
【響け!ユーフォニアム】や【君と漕ぐ】で部活の女子高生モノというイメージをもっていたのですが、今作では男子高校生のYouTuberのお話です。
青春モノなので読後の印象は似ているのですが、メインが男子となることでいつもとは異なるイメージを抱く方も出るのではないでしょうか?
個人的にはジェンダー問題をメインにした作品も読んでみたいくらいですね。氏の作品はこの辺りをメインに置かないので。
この作品に関しては大正解ですけど。
題材の分母の大きさ
YouTuberやゲーム実況についてもかなり綿密に調べられているようで、日常的にこのジャンルに触れている方……イコール私を含めた多くの人たちにも違和感なく作品世界を楽しめます。
これは吹奏楽やカヌーなど、この題材に興味を持つ読者が少ないであろう前作と比較すると大きな強みがありますね。
代わりに一般的過ぎて【濃い】ファンは得られなくなりそうではありますが。
青春モノをメインで書いていく作家さんは、こういった分母の大きな題材を時々取り扱うというのも認知度を上げるうえで大切だと思われるので、そういった意味でもこの作品は大歓迎です。
小説の発表が現実に追いつけない
少しだけ残念なのが、きっちりとYouTubeについて調べて書いているにもかかわらず、動画の収益化などのように現実のアップデートが早すぎて小説が出版する頃には内容が古くなっていたり【あるある】が通じなくなる可能性があること。
おそらく3年してこの小説を読んだら【〇再生位で収益化なんて出来るかよw】なんて感じる人も出てきそうです。現実としてすでに厳しくなりつつありますから。
これは今までの氏の作品には無かった問題です。取り扱っている内容は普遍的であってもジャンルという外枠は猛スピードで変化していきますからね。
普遍を目指す
それでも作品の根っこは普遍的であることが氏の作品の強みであり魅力だと思います。
これからもこういった作品を出し続けてくれることを期待しています。
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[…] …… 感想記事を書いたのでよろしければどうぞ。 […]