鑑賞情報
2019年 11月30日 12:10〜
吉祥寺オデヲン 2階
J-14
グランベリーモールから吉祥寺まで移動して見逃していたホテル・ムンバイを鑑賞しました。吉祥寺に明確な目的をもって出かけるのは専門学校に通っていた時以来かな?あの頃は駅ビルが真・女神転生の舞台そのままのエコービルでねぇ……時の流れを感じました。
それでは感想です。
ヒーローのいないテロ
実際にあった事件の映画化なのですが、暴力に抵抗できる戦闘力を持たない主人公が不在のテロの恐ろしさがモロに伝わります。
この事件にブルース・ウィリスがいれば傷つきながらも事件は解決に向かっただろうし、スティーブン・セガールがいれば逆に犯人に対して同情したかもしれないんですけどね。
ともあれ、現実世界のテロに対し普通の人々は無力です。対策チームが現場に到着すれば少数の犯罪者達はいずれ駆逐されてしまうのは明らかなのですが、それには時間がかかります。
リアルタイムで脅威に向き合う普通の人々にとっては、そのわずかな時間ですら死と隣り合わせです。事件の結末についてはニュースで知ってはいたのですが、その事件の中で現場ではどんなことがあったのか……それを教えてくれる作品です。
名前のないヒーローたち
この事件に英雄的な行動で事件を解決するような圧倒的な主人公は存在しません。
……しかし、複数の名前のないヒーローたちの小さな抵抗が積み重なってテロに立ち向かっていきます。ヒーロー不在というより【ホテル・ムンバイ】のスタッフ一人一人が集まって一個の英雄になっていきます。
その中で一応の主人公として存在するアルジュンですが、映画として成立させるための創作キャラとは思えないリアリティがあります。俳優のデーヴ・パテールは【スラムドッグ$ミリオネア】の主役で印象に残っていたのですが、、やっぱりいいですね。
総評
75/100点。映画的な演出もありましたが、可能な限り真実を伝えようとする姿勢を感じました。事件に立ち向かう個々の能力も現実味があって最後までハラハラします。
コレ、円盤で持っていてもいいかも。