鑑賞情報

2019年 9月23日 09:00〜

TOHOシネマズ小田原 スクリーン1

H-11

先日【ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド】を観たばかりだと思っていたのに短期間で再びブラッド・ピット出演作品を観ることになりました。こちらもムビチケ購入済みです。

それでは感想です。

一昔前のワンダーな宇宙イメージ

 

【スペースオペラではないSF】というとリアリティ重視で取っ付きにくいイメージがありますが、この作品の場合はルックを重視して宇宙空間の広大さとそこから感じる孤独をメインに話を作っているので、まだ科学的考察が不充分だった頃のSF小説を読んでいるようなワンダーを感じました。

 

SFレベルで言うと【ゼロ・グラビティとアルマゲドンの中間あたり】ぐらいかなぁ?

 

 

とか書くと【範囲広すぎぃ!】と思われる方がいらっしゃるかもしれませんね。比較対象はインターステラーの方が適切ではないか?とか、いいやプラネテスだろ!とか。

 

 

でも、宇宙空間から真っ直ぐ地表に落下したり月面で銃撃戦込みのカーチェイスをしたり、発射カウント中のロケットに駆け込み乗車するのはリアルっぽく見せてはいるけど、確実にアルマゲドンの側の作品ですよ?ルックの存在感がすごいから納得させられているだけであって。

 

個人的にはケレン味まで含めて丁度いい塩梅だとは思うんですけど、合わない人には絶対に合わないかも。

 

キャスト

 

ブラッド・ピットはワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドを観たばかりだからかもしれないけど、なんかキャスティングに違和感を感じてしまいます。もうちょっとラフなキャラクターイメージが着いてしまっているのかも。

若く見えますし、実際に役としては実年齢より若いとは思うんですけど、彼が主演することによって父親役がさらに上のトミー・リー・ジョーンズになっていますからね。キャスティングの高齢化につながっている原因だと思います。

 

トミー・リー・ジョーンズは、そういう役だったこともあるけど結構枯れてきたなぁ。

ミスキャストとは思わないけど、日本人からしてみると、宇宙人を探すために太陽系の果てまで探しに行くという役柄自体に違和感があるんですよね。

アンタ自身が、地球人を調査しに来た宇宙人だろw

 

個人的にもったいないなぁと感じるのがプルーイット大佐役のドナルド・サザーランド。彼が出ると画も閉まるし、せめてもう一つ先まで出てもらいたかったです。主人公が孤独を再確認するためにも父との別れの印象を薄めることになるので、そのストーリーは難しかったとは思いますけどね。

 

広大な宇宙であることの弱点

 

広大な宇宙で自身の孤独を感じるというテーマは、そのスケールの大きさが仇となって間延びしてしまう部分があるのが惜しいです。

イベント間の移動にはそれなりに時間がかかりますが、映画としてはその間を編集で飛ばさなくてはならないわけで、長い期間を通して変化したり追い詰められたりしていく主人公の心境などに観客はついていけなくなってしまうのです。

 

スケールの対比が大きすぎるのも良し悪しですね。

 

総評

65/100点。宇宙の規模と孤独感の比較対象が大き過ぎて、ちょっと持て余し気味。

ビジュアルに振ってハッタリかますか、もっとこじんまりとした作品に止めるかしておけば、丁度良かったのかなぁ?

 

いや、ゼロ・グラビティの良さを再確認したのかもしれません。