鑑賞情報
2019年1月27日 10:10〜11:20
あつぎのえいがかんkiki スクリーン1
6列目右から5番
ちょっと気になっていた【世界一と言われた映画館】を鑑賞してきました。
アミューあつぎ映画.comからリニューアルしてkikiになってから利用するのは4回目ですが、初めて主張の激しい大型スピーカーの増設されたスクリーン1での鑑賞です。まぁ作品自体は静かなドキュメンタリーで音響はあんまり関係ないんですけどw
それでは感想です。
思い出の映画館
映画好きの人には必ずお気に入りや思い出の映画館というものが存在します。
自分も利用してきた3箇所の映画館の閉館(平塚市民プラザの所、小田原の箱根駅伝のコースの所、現在秦野のマンションになっている所)を目にしているので、【もう目にすることの出来ない映画館】というものには思うところがあります。
特に今回の【グリーンハウス】という映画館は人気もさることながら、【この映画館からの出火が原因で大規模火災が発生する】という良い思い出を帳消しにするくらいの負の記憶もあるので、このドキュメント映画は気になっていました。
美しい思い出だけが残る
この【負の記憶】というのが自分が最も注目する部分だったのですが、残念ながらグリーンハウスを語る人たちの言葉は楽しかった思い出ばかりでした。
これは映画の方向性の関係上仕方のないことなのかもしれませんが、この大火事で焼け出された人も少なくありませんし、一人でもいいからこの火元となった映画館に対して負の感情を叩きつける言葉も聞いてみたかったです。
ネガティブな感情の中にあってこそ美しい思い出に価値があると思うので。
想い出はいつもキレイだけど、それだけじゃおなかがすくじゃん(オイ
ナレーション:大杉漣
結果として話題となってしまったのが悲しい。ただ、ナレーション自体はナレーターの個は消して伝えているので淡々とした語り口です。
今から録るならインタビューとインタビューの合間をナレーターの個性も併せて繋いでいく【ぶらり途中下車の旅】みたいなスタイルにしてみたいですね。
ちなみに劇場には大杉さん関連の展示もありました。
劇場で公開される意義
元々、地元でのイベントで先行上映された作品なのですが、劇場公開という形式は逆にこの作品を見てもらう機会を減らしてしまったのかもしれません。
これがNHKのドキュメンタリー番組なんかで取り上げられていたら、もっと多くの人に知ってもらえたのになぁ……とか思ってしまいます。
とりあえず映画関係のチャンネルで早めに放送してみてはいかがでしょうか?
総評
55/100点。対象に興味はありましが、ほんとうの意味で楽しめるのはその頃の記憶を共有している地元の人達だけなのではないでしょうか?自分のような映画ファンにとっては【映画館で観ておいてよかった】くらいの感想です。