2017年8月27日、TOHOシネマズ海老名にて、映画【きみの声をとどけたい】を鑑賞しました。

座席は希望通りのところ。

SCREEN5 E8

この日はワンダーウーマン、打ち上げ花火…と観てコレが3本目。だいぶ消耗している状態での鑑賞だったのですが、思いの外楽しめました。

 

それでは【きみの声をとどけたい】感想です。今回は特に物語の核心に迫るような内容ではなく、印象のみなんで未見の方も安心してどうぞ。

 

直球な物語

この作品の直前に【打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?】を観たのですが、コレがメタファーやオマージュ、リプレイもの特有の時間の経過の入れ子状態、直感で理解できないテーマと、全体的に難解な作品でした。

脳味噌が疲れたまま劇場に再入場し、映画を観始めたわけですが、これが先ほどとは真逆でシンプルでわかりやすい作品。見たまんまの内容なので頭を使わなくても理解できるストーリーでした。

このくらい素直だと、子供からお年寄りまで誰もが同じように内容を把握して作品を楽しめると思います。映画マニアを唸らせる作品というのも素晴らしいですが、どんな人が見ても同じように楽しめる作品というのも同じくらい素晴らしいのではないでしょうか?

 

だからこその『なぜ?』

そこまで普遍的な王道作品を作っておいて、わざわざ劇場公開にする必要あったのでしょうか?……もしこの作品が【夏休みアニメスペシャル】と銘打たれてテレビの映画枠でルパンやコナンなんかと同じような感覚で放送されていたなら、かなりの評価を得ることができたと思うのです。

収益の面での不安があるのなら多少なりともリターンが望めるNetflixやAmazonプライムビデオでの公開もありますし、映画に拘る必要があったのかが疑問です。

こういった【実際に鑑賞すれば誰もが気軽に楽しめる作品だった】という価値あるコンテンツが、敷居の高い劇場アニメという形で世に出て、さらにそのせいで多くの人に見てもらえないというのが残念です。

 

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アニメや映画のヘビーユーザーは劇場で鑑賞して『思っていたより普通によかった』と思うことでしょう。

普段映画を観ない人は、一緒にきた友人と鑑賞後に『おもしろかったね』と話し合うでしょう。

この作品を観るべきなのは後者です。この客層を劇場に呼び込むために適切な宣伝活動は行われたのでしょうか?自分みたいに常日頃からアニメ映画にアンテナを張っている人間ならともかく、普通の人の目に触れる場所で宣伝していたようには思えません。

新聞広告やテレビCMみたいな昔からの手法の宣伝が生きる作品なのに……

 

お金を払ってアニメ映画を観る人は思っている以上に少ないです。ディズニーやピクサーのような大作、君の名はのような話題作、ジブリやコナンのような定番……どれからも外れているアニメ映画で一番大変なのは作品を完成させるのと同じくらいに客を呼び込むことです。

良い作品を作り上げるのと同じ労力を宣伝にかけてほしかったです。

 

物足りなさ

今作を劇場で鑑賞された方はアニメを観る目が肥えた方が多いはず。『ふつうに面白いけど内容はありきたり』と感じてしまうかもしれません。

やっぱりテレビでやるべき作品だったなぁ。

 


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直接内容に関係しませんが、自分が感じた印象はこんな感じ。数年後、テレビで放送する際は宣伝次第で視聴率や評価も上がるだろうし、テレビ局は今のうちに唾つけておいたほうがいいかもしれないよ。