鑑賞情報

2019 08/24 12:55〜

TOHOシネマズ小田原 スクリーン7

I-12

今年ワーストの二ノ国を鑑賞後、気を取り直してロケットマンを鑑賞しました。

エルトン・ジョンはそこまで思い入れがあるというわけではなく楽曲を知っているレベル。

それでは感想です。

音楽モノ4本目

思えば実在のミュージシャンを題材にした映画を鑑賞するのは今年になって4本目。

  1. ボヘミアン・ラプソディ (2回目なので正確には2018年の鑑賞ですが)
  2. ホイットニー 〜オールウェイ・ラヴ・ユー
  3.  エリック・クラプトン〜12小節の人生〜

……この内、ボヘミアン・ラプソディは普通に役者が演じる映画作品、ホイットニーとクラプトンはドキュメンタリー形式です。

 

今作は普通に役者が演じるタイプの映画ですが、ミュージカル形式を採用しているので上に挙げた3作とスタイルが異なっています。

映画の見せ方にも色々ありますけど、ミュージカルパートが登場人物の現状や心情を表現しているだけではなく、半ばラリっている状態のトリップしている精神構造まで表現しているのはミュージカル映画というジャンルの枠組みで観ても新しいですね。

 

タロン・エジャトン

実在の人物を演じる映画はキャスティングで作品の完成度が決まるといっても過言ではありません。

ラミ・マレックも凄かったけど、ボーカルまで自身で担当したうえに、その歌唱の味付けがエルトン・ジョン本人とは異なるのに本物感を醸し出すタロン・エジャトンの演技は半端なかったです。

ビジュアル的にはそれほど似ているわけでもないのはラミ・マレックと同じですが、演じた時にどうしてここまで説得力を見せられるんでしょうかね?

 

構造の複雑化

ただ、アルコールや薬物依存症の描写からか、セラピーでの告白、生い立ち、バッドトリップ等が複雑に絡み合い、同時にミュージカル形式でも表現されているため、時系列を始めとする物語の構成が複雑化してしまい、すんなりと頭に入ってこなくなったのは惜しいと思いました。

 

個人的には楽曲と同時に歌う舞台が変化していく部分に物語の進行との関係を感じたのですが、さすがに劇場で1回だけの鑑賞なので未だ掴めていません。

詳しくはソフト化してからですね。もう一度鑑賞する時間が取れないのが残念です。

 

最大の見せ場

あと、他の音楽系の映画でもそうなのですが、私がこのジャンルで一番好きなシーンは楽曲を制作する場面。

今作ではYouTubeにもアップされているYour song誕生のシーンです。

残念なのは、この私にとっての最高のシーンがあっさりと公開されてしまっていたこと。

 

できることなら映画館のスクリーンで初めて見たかった!

 

総評

70/100点。映画自体は素晴らしいのですが、作品理解に脳みそのリソースを取られて純粋に楽しめないのが難点です。

あと、露骨な同性愛シーンが観る人を選ぶかもしれません。

 

ただ、ソフト化したら是非購入したいですね。これは何度か観る価値のある作品です。