入場特典カードとチケット。撮影は劇場の席にて

3月1日、有給休暇が取れたのでTOHOシネマズ海老名で映画鑑賞をしてきました。

まずは1本目【さよならの朝に約束の花をかざろう】の感想です。

泣かせにきている

この作品には以前から注目していましたので上映前の事前情報も最低限ではありますが目にしてきました。

 

『こりゃ完全に泣かせにきているな』という印象を持ちました。

 

……完全に正解でした。

 

コースと球種を【ど真ん中ストレート】が来ると分かっていたとしても球速が早すぎたり質が重かったりしたらバットに球が当たらないですし、当てたところで掠るかボテボテのゴロになるか……はたまたバット自体をへし折られることになります。

 

この作品はそんなカンジ。岡田麿里監督は自身の監督初作品として最も得意な球をど真ん中に構えるキャッチャーミット目掛けて全力で放り込んできました。

 

……ガマンできるか、こんなもん!

 

ヒビオル

この作品世界の最も特殊な設定であるイオルフとヒビオル。ありがちなのかもしれないですけど良い設定ですね。

 

 

長老のラシーヌは布に残った綻びから災いを察知しましたが、普通の作品では描写されるのはここまで……イオルフの民が完成したヒビオルを見ることで布に込められた情報を文章のように読み取るのは、こういった設定の中でもあまり見られない表現です。感覚ではなく具体的にヒビオルと共に生活していることが伝わってきます。

 

最も好きなのは普通のヒトであるエリアルの織った布にイオルフが読み取れるほどの思いが込められているところ。こんなちょっとしたことにもウルッときてしまいます。

 

しかし、このアニメーションの細やかなことよ……最初の機織りのシーンでシャトルが軽快に放られているシーンを見ただけで鳥肌が立ちました。

 

意外と狭い人間関係

反面気になったのは個々のキャラクターに集中するために抑えられてしまった登場人物の数。結果としてご都合主義にも思えるような狭い人間関係が形成されてしまっています。

 

成長したエリアルとディダがくっつくのはストーリー的には良いのですがちょっと安易な展開ですし、イオルフの里でのネームドキャラがマキア、レイリア、ラシーヌだけだったせいでキャラクターとしての役割を多く要求されることになるクリムは最初はレイリアに言い寄られるような草食系男子だったのに、どんどんヤンデレ化していくことになってしまいました。

もうちょっと友だちポジション増やしたら展開的に自然になったんだろうけど尺的には難しいのかな?

 

結末

こういった【人とは異なる時間を生きる者の物語】を描くと最終的には別れのシーンで終わることになるのは定番なのですが、何かもうひと味欲しかったなぁ。

 

エリアルの織った布をマキアが別れの場面でも持っていてくれたら良かったのに。

 

ちなみに思い出の品物を持たない別れを題材とした作品として真っ先に思いつく定番の作品は【男はつらいよ】シリーズだと思うんですけど、これを若いアニメファンに言うとイメージが崩れるって言われそう……でも事実だよw

 

総括

劇場で泣くことに抵抗のない人は映画館へGO!そうでない人はメディアでお楽しみください。

 


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