昨日の記事からの続き、オーバーロード二期第1話の感想です。
第1話は初出の要素も多く分割することになってしまいましたが次は1記事にまとめて出せるくらいの量にしたいなぁ。
場面5:アルベド 〜相変わらずの関係
アニメ化に際し、アルベドのキャラクターはギャグテイストが強く出るようになったので起承転結どの部分にも対応できる便利な存在になっています。そのために存在感の増した意味の理由付けと前期の説明、また今期からアニメ版オーバーロードを見始めた視聴者に向けてアインズの思考や回想という形で軽く説明が入っています。
この作品は途中からいきなり見始めるような内容でもないのでここまで細かい視聴者への配慮は必要ないと思うのですけれど【最低限の説明責任の義務は果たす】といった感覚でしょうか?
場面6:地図
割と重要な話かも。
前期から2期第1話までを通してこの世界の地図が初めて登場しました。この地図って画像として原作小説で登場しましたっけ?……ちょっと記憶にありません。
最近の小説投稿サイトでは挿絵機能が標準で用意されているので作者自身が作品世界の地図を用意することが多いのですが、結果として文章による位置情報の描写が疎かになることがありました。小説なのに文章ではなく図で解説していたんですね。
これは作品世界のキャラクターが地理を理解しているというより、作者が読者に向けて神の視点で地理を見せているのです。
これがオーバーロードの場合、アインズ自身がこれまで周辺の地理を理解していなかったために読者に地図が公開されませんでした。登場キャラクターが知り得ない内容は読者にも明かされないのです。
アインズが大雑把とはいえ地図を入手したことにより読者(視聴者)も周辺の地理情報を共有しました。
【読者が知った情報は必ず登場人物の誰かが知っている情報】……オーバーロードという作品の基本ルールとして押さえておくと色々と腑に落ちることもあると思います。
場面7:アウラのお仕事
ナザリックのダミー建設のお仕事。ナザリックのNPCは基本的に優秀なので仕事もそつなくこなす。
……えっ、シャルティア?彼女は戦闘オンリーのガチビルドに設定したので、一般的な性能についてはおざなりになってしまっているだけなんですよ。戦闘だけ見たらナザリックNO.1でしょ?
アインズからぶくぶく茶釜の声の入った時計を貰ったが、リング・オブ・アインズウールゴウンはもらっていない模様。手袋の下に着けているのかと思ったのですけど、アルベドやマーレは手袋の上から着けているので持っていないのでしょう。
そして何の説明もなくしれっと登場するペストーニャw
場面8:BAR
管を巻くシャルティア。バーテンダーに言われた通り彼女には毒など状態異常への耐性があり酔うことはありません。おそらく創造主であるペロロンチーノの知識から覚えたロールプレイの一環なのでしょう。
バーテンダー(副料理長)とエクレア(勇者王執事助手)が登場。先のペストーニャといい、初登場のキャラクターが自然に出てきては馴染んでいます。第2期は小説版における4巻冒頭からのスタートなのですが、この巻からアインズ個人がメインで登場するシーンは徐々に減っていき、ナザリックのメンバー全体で一人の主人公とも言うべき描かれ方をしていきます。
初登場でも役職のないモンスターでもナザリックの一員として登場すれば主役!……以上、目立たなくなるアインズにがっかりする自分に言い聞かせるための良い話ぶった適当な解説でした(オイ
ところでエクレアが注文したカクテル【ナザリック】はその名のとおりナザリック地下大墳墓をイメージしたレインボーカクテル。全10色に色の層が別れていることでナザリックの階層を表現しているのは分かりやすいですね。上から5層目の第5階層【氷河】をイメージした白とか7層目の第7階層【溶岩】をイメージした赤など、単に色分けしているだけでなくイメージカラーも合わせているのが芸細。
あ、トールグラスを隣の席にスルーするのは人間の手でも難しいんでペンギンは無茶すんなw
場面9:コキュートス
この人形(ヒトガタ)をしていないキャラをメインのエピソードに持ってきてしまうのがこの作品の凄い所。普通のラノベならアウラとマーレをメインに据えたくなるトコロですよね?
このエピソードで今までのナザリックに見られなかったキャラクターの成長を垣間見ることが出来ます。それがまさかの虫とは……
場面10:リザードマン
この小説4巻は完全に人外編です。ナザリックメンバーのメインがコキュートスならば、相手もリザードマン……読者の予想や期待から明後日の方向にすっ飛んでいきました。
思えば、Arcadiaで更新されていた時も『はじめての恋愛描写がリザードマンって誰得だよw』とか言われていましたし結構微妙ではあるのですが、だからこそのオーバーロードです。
単純なデスゲームモノや異世界転移モノと同じような物差しで作品を計ろうとすると碌な目に合わないから気をつけろ!
要約すると【美少女キャラメインじゃなくても作品自体を楽しめ!】ってコトです。
とりあえず第1話の感想はこんな感じ。次回も長文になりそうなのでストーリーの流れはサラッと流して、細かな注目点を別記事にしようか考え中です。