本日、TOHOシネマズ小田原で、映画【無限の住人】を観賞してきました。

〜映画無限の住人オフィシャルサイト

原作も読んでいたし、アニメ化もした作品。漫画の実写映画化ということで過去の爆死した作品の数々が頭をよぎり不安もありました。

『今年のGWも今日でもう最終日かぁ……ダラダラと昼寝とかしちゃうと明日は連休明け初日なのに朝起きられなくなるし、映画でも行くかぁ。映画観賞ポイントも貯まっているからタダで観られるし』

ぐらいの気持ちで出かけたのですが、

思っていた以上に良かったです。

以下、書いてるときには気づかないかもしれないけど、ポロッとネタバレするかもしれないので大丈夫な方だけ【続きを読む】のあとで書きます。

映画のレビューを読むに批判的な内容が目立つのも確かなのですが、その内容は『原作のダイジェストになってしまっている』とか『内容が薄い』など、映画一本にまとめたゆえの短所が多いような気がします。

たしかに自分もそれは感じたのですが、それってアニメ映画でも同じことなんですよね。なぜか実写になった途端に急に評価が厳しくなる。

作品としてのキモがしっかりと捉えられているのなら実写化でもダイジェストでもいいんじゃないですか?

重要なのは『その映画で何が表現したいのか?』ですよ。それが作品を面白くするためだったり、一本の映画に長期連載をまとめるための手段であるのなら多少の設定変更なんて全然気になりません……もちろんハリウッド版ドラゴンボールくらい原作から外れたら文句も言いますが。

今作は各キャラクターの関係も一貫していたし、ストーリーも仇討ちに向かって一本筋が通っていました。この作品だけを観ておおよそ話が成立します。細かな疑問点があっても、逆に原作を読む切っ掛けにすらなります。それは映画化を許可し版権を取得している側からしてもメリットがあるでしょう。

【ぶった斬りアクション】と銘打った映像の迫力もあるし、何よりも冒頭のモノクロシーンがいい!

キャラクターの過去のシーンをモノクロで表現すること自体はありきたりな表現なんだけど、素晴らしいのはモノクロからカラーになる表現。

『それから50年後』である劇中現在のシーンに転じてからカラーになるのではなく、血仙蟲を入れられて不死となった瞬間からなんですよ。

妹が狂ってしまった経緯や妹の仇を殺したことは過去なんだけど、不死になってから劇中の時間軸までは万次にとっての『今』なんですよね。50年間の歴史があれ、リアルタイムで続いている事象だから特別なイベントもなく思い出を細かく語るようなこともない。

逆に不死になる以前は万次にとって明確に区別された『過去』なので凛に思い出として語ったりする。

バットマン誕生シーンやフォレストガンプで歩行の補助具が外れる瞬間のような名誕生シーンとしていつまでも記憶に残ると思います。

ハリウッド映画ばかりで邦画のアクション物を観ない方には、ぜひ劇場で観てほしいですね

 

……あえて、目につくシーンについては書きません。ネット上に散らばっている変に目につく批判や中傷とバランスをとるために、アンチが気になる気に入った作品は良いところだけ書き残しておくことにします。